最高の体調/鈴木裕
本筋として、太古から人類としてデザインされている脳も含む身体と、現代において自分の置かれている環境との剥離が、『文明病』の原因ということを書かれています。
1章から8章まで『要因』『キーワード』などの大項目に分けられ、それぞれについて偉人の言葉、理由、対策方法が詳しく説明されています。
特筆すべき点は作者の情報量で、「本や論文をめっちゃ読んでる人」ならではの、『問題点』『現在効果があると認められているプログラム』などを出されている点です。
作者の『こう思う』ではなく、大量の文献に紐づけられている点がこの本の強みです。
気づきという点でも、作者の一言ではなく偉人の言葉の引用文であり、提唱されたプログラムでした。
芥川龍之介の遺書に書かれた『漠然とした不安』とそれに対する考察が今の自分を少し救ってくれたし、現在と未来の距離を縮めるための小さなタスクを実行するヒントも与えていただき、この本を今手に取ることができてよかったと思います。